今回はプレミアプロの「描画モード」で複数の画像や動画素材を合成する方法をご紹介!
▼今回の目標達成ステップ
- 描画モードの概要を知る
- 画像や動画素材の合成の仕方がわかる
- 合成目的別のおすすめの描画モードが分かる
グリーンバックの背景を透過・切り抜きして合成させる方法はこちらを参照:
『クロマキーエフェクト「Ultraキー」…背景透過(グリーンバック)』
プレミアプロの描画モードとは?
シーケンス内のビデオトラックで上下に重ねて配置されている複数のクリップを、
- 様々な基準を元に合成
- イメージを重ねてオーバーラップ(組み合わせる)
する処理のことです。
イメージの例として、2つの画像を重ねて半透明に透かすような効果や、黒背景や白背景を透過(切り取る)効果があります。
2つの画像を合成する描画モードの編集法
描画モードは、画像・動画クリップの「不透明度」項目から変更します。
描画モードを変更して合成させる手順
合成させる2つの画像もしくは動画素材を、シーケンスのビデオトラックに上下に並べて挿入します。
描画モードを編集するのは上に配置した上位クリップです。下位クリックの描画モードはデフォルトの通常のままです。
- シーケンスに合成させる2つのクリップを上下に重ねて配置
- シーケンス内の上位クリップ選択
- エフェクトコントロール>「不透明度」エリア>「描画モード」
- プルダウンメニューで描画モードを「通常」から別のモードへ変更
合成目的別のオススメの描画モード
合成は、重ねる画像のそれぞれの明度や色合いによって結果が左右されます。
よって一概に「この描画モードで合成するのが一番綺麗で正解」といえるものではありません。
ただ、比較的うまく合成されやすい描画モードは下記の種類です。
- 上位クリップの暗い部分を残したい(白背景透過)なら
- 比較(暗)、乗算
- 上位クリップの明るい部分を残したい(黒背景透過)なら
- 比較(明)、スクリーン、覆い焼きカラー
- 上位クリップを半透明に透かすように合成したいなら
- オーバーレイ、ソフトライト
まずは上記のお勧めを優先的に試して、実際に結果を見ながら探ってみてください。
描画モードのカテゴリーと合成結果の傾向
描画モード6つのカテゴリー
描画モードは、その効果がもたらす類似性によって6つに分類されています。
カテゴリーの名称はPremiere Proの実際のインターフェイスには表記されていませんが、境界線でカテゴリー分けされています。
- 通常:通常、ディゾルブ
- 上位クリップの不透明度が100%の時は変化なし。「ディゾルブ」でまだらに透過する。
- 減算:比較(暗)、乗算、焼き込みカラー、焼き込み(リニア)、カラー比較(暗)
- 結果の傾向としては暗い色。描画モードによっては絵の具を混合したような色。
- 加算:比較(明)、スクリーン、覆い焼きカラー、覆い焼き(リニア)、カラー比較(明)
- 結果の傾向としては明るい色。描画モードによっては光を混合したような色。
- 複雑:オーバーレイ、ソフトライト、ハードライト、ビビッドライト、リニアライト、ピンライト、ハードミックス
- 合成させるクリップのいずれかの明暗の度合いによって異なる結果となる。色の明暗によって部分的にはっきり透過する。
- 差:差の絶対値、除外、減算、除算
- 合成させるクリップの色の値の差によって色が作成されて合成する。
- HSL:色相、彩度、カラー、輝度
- 色相、彩度、輝度の1つ以上の要素が、描画モードを変更していない下位のクリップから結果の色に反映される。基本的に滑らかな合成にならない。
Adobe公式参照:Premiere Pro での描画モードの使用 (adobe.com)
おまけ-合成がうまくいかない時-
描画モードを変更するだけではなかなか思うように合成されないこともあります。
そんな時は、描画モードのすぐ上の「不透明度」も合わせて調整(100%から下げてみる)してみてください。
それで合成結果が意図するものに近づくこともあります。ぜひ試してみてください。
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