動画編集をしていると、台本から作成してほしいという相談や依頼を受けることがあります。
経験や文章力に自信がない初心者でも、この記事で紹介する⑤つのステップに従えば台本が作れるようになりますので是非実践してみてください。
▼今回の目標達成ステップ
- 広告動画媒体としてのYouTubeの特徴を掴む
- YouTube広告動画のシナリオ・台本の構成要素を知る
- テンプレート埋め込み式で台本を作成する
広告動画媒体としてのYouTubeの特徴
YouTubeは、世界でも最大規模の動画配信サービスです。
芸能人や企業だけでなく、一般人が個人で自分のチャンネルを開設しオリジナル動画を投稿することができます。
日本国内でも圧倒的なユーザー数を誇るプラットフォーム
Googleの公式発表によると、2022年の日本国内におけるYouTubeの月間利用者数は 7,000万人を超えたという報告があり、多くの視聴者に広告が届く環境があることが分かります。
YouTube利用者層
総務省の報告によると、男女ともに幅広い年齢層で利用者が多いことが分かります。
出典:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
以上のことからも、YouTubeが広告動画の媒体として非常に幅広い可能性を持っていることが感じられます。
YouTube広告動画の台本(シナリオ)の作り方-⑤ステップ-
YouTube広告動画の台本の作り方について、7つのステップで紹介します。
- 【STEP1】動画広告を作る目的や達成したい成果を整理する
- 【STEP2】ターゲット、ペルソナを設定する
- 【STEP3】ペルソナに合わせた訴求ポイントを複数検討する
- 【STEP4】動画の構成と脚本を作成する
- 【STEP5】訴求ポイントに合う広告素材を検討・作成する
1,動画広告を作る目的や達成したい成果を整理する
まずはどんな目標を達成するための広告なのか、その動画に持たせる役割=ゴールを明確にしましょう。
例えば、下記のような目標が挙げられます。
- 会社やブランドの認知拡大
- 見込み客の獲得
- 商品やサービスの販売促進
全て詰め込みたくなっても、一つの広告動画に持たせるメッセージ(目標)は原則一つにしましょう。
視聴者は”広告を見ない”ことが前提です。複数メッセージを入れれば入れるほど、視聴者の心には残りにくいことを念頭に置きましょう。
2,ターゲット、ペルソナを設定する
次に広告動画を届けたいターゲットを定め、ペルソナの設定をします。
とにかく大勢に届けたいと幅広いターゲットを考えたくなるかもしれませんが、販売促進では特に対象を絞って明確にすることは非常に大切です。
曖昧で抽象的なメッセージは、誰の心にもささらずに他人事で終わってしまうからです。
例えば、広告のターゲットは次のように考えます。
- 新規顧客/既存顧客
- 女性/男性
- 若年層/高年層
- 初心者/ベテラン
ペルソナ(商品・サービス利用者の典型像)は、下記のように細かく設定します。
- 都内で一人暮らしの男性(45歳)
- 土日休みの営業職(年収600万円)
- 趣味は自宅で飲酒をしながら映画鑑賞
- 面倒くさがりで出不精
- 中年太り、運動不足が悩み
具体的な人物像を描くことで、ターゲットの関心・行動・ニーズに合わせた台本構成を考えていくことができるからです。
3,ペルソナに合わせた訴求ポイントを複数検討する
設定したペルソナに合わせて、広告動画で使用するキーワードやメッセージを挙げていきましょう。
例えば、先のペルソナのような”面倒くさがりで体型に悩む男性”には、「自宅で簡単、1か月で体型変化する人も」など、「手軽さ」や「短期間」を台本構成のキーポイントにしていきます。
- 価格:無料、安い
- 手軽:簡単、初心者
- 限定:この動画限定、期間限定
- 効果:口コミ、医師推奨
- 先進:今話題、業界初
ターゲットの共感や興味・関心を得やすく、行動(購入など)を促すためです。
4,動画の構成と脚本を作成する
広告の台本は、「冒頭」「結論」「理由」「具体例」「行動」5つのパートに分けて制作すると効果的です。
5つの構成にペルソナや訴求ポイントを落とし込んでいきます。
また、広告動画の目標を達成するために効果的なポイントも抑えましょう。
台本を構成する5つのパート
- ①冒頭:問題提起(興味関心を引き付ける)
- 悩み、語りかけ「△△な人集合」「△△で困っているそこのあなた!」
- 冒頭に人物動画挿入
- ②結論:解決策
- 商品やサービスの紹介「SNSで大人気の〇〇!」
- 結果「3ヶ月で〇〇(悩み解消)に!?」
- ③理由:商品が悩みを解決する根拠
- 「△△への効果が認められた□□成分配合」
- ④具体例:効果の証明
- 口コミ、体験談「〇〇を使ってみたら」
- 効果の数値データなど
- (可能であれば挿入)絞り込み:限定・特別感
- ランキングや実績
- 信頼性アピール
- 「期間限定セール!」などのお得感
- ⑤行動:CTA(Coal To Action)、オファー
- 購買するための具体的な行動を表示
- 「詳しくは左へスワイプ」「詳細は動画下の〇〇をタップ」
目標を達成するYouTube広告動画の台本を作成する上で重要なポイント
- 「冒頭」最初の5秒間が最重要。
- スキップされないようにここで視聴者を惹きつける。
- 「結論」は早い段階で魅せる
- ターゲットの欲しい結果が得られる動画と認識させ、続きを見させる
- 想定動画時間より短めの台本にする
- だいたい想定より長い動画になりがち。視聴者を飽きさせない短く簡潔な広告が望ましい。
5,訴求ポイントに合う広告素材を検討・作成する
必要に応じて、広告動画で使用する固有の素材を用意します。
動画広告の固有素材例
- 商品やサービスの撮影素材やイラスト素材
- 効果を示すビフォーアフター素材(フリー素材パターンあり)
- グラフや図
- 漫画広告動画の場合はイラスト素材
- ナレーション素材
必要に応じてカメラマンやイラストレーター、ナレーターに外注し、汎用性のある素材はフリー素材などで用意しましょう。
仕事の外注にはクラウドソーシングの利用がおすすめです。
フリー素材のおすすめはこちら。
YouTube広告動画の台本(シナリオ構成)の例文付きテンプレート
例文付き台本テンプレートを以下からダウンロードいただけます。
広告動画の台本作成におけるおまけ
動画時間と文字数の目安
ナレーションの目安としては、1分300文字と言われています。
5分動画を想定する場合、1,500文字前後で作成するようにしてみましょう。
広告媒体に合わせて動画サイズを複数作成する
YouTube広告、YouTubeショート広告、その他TikTokやInstagram用など、一つの構成で複数の媒体へ広告動画が出せるように複数のサイズ指定を台本に記載しておくことも良いでしょう。
動画広告の配信結果を測定・改善する
動画広告を出稿後に、視聴時間やコンバージョン率など効果を測定し、台本・動画の改善を試みましょう。
パフォーマンスの高い台本が作成できるとライターやマーケターとしての評価も上がりますので、配信結果の分析は怠らないことが大切です。
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