『2分割・4分割画面-マルチスクリーンの作り方』【動画編集 Premiere Proプレミアプロ】

『2分割・4分割画面-マルチスクリーンの作り方』

「画面を左右二つに分けて写したい!」
「同時に4つの動画を分割表示させたい!」

ピクチャーインピクチャーやマルチスクリーンなど、画面に複数の映像を同時に表示させるテクニックは、おしゃれな演出だったり同時進行の別場面を写したりなど、動画編集の様々な場面で活用できます。

そこで今回は、『Premiere Proで2つ・4つの画面分割で同時に表示させるマルチスクリーンの作り方』をご紹介!

▼今回の目標達成ステップ

  • 動画のフレームサイズとプロパティの位置・スケールの関係について理解する
  • 2分割画面で左右・上下に表示させる
  • 4分割画面で複数表示させる

シーケンス・動画のフレームサイズとプロパティの関係(位置・スケール)

フレームサイズとは?

フレームサイズとは、動画の縦と横の長さのことです。
Premiere Proの動画編集でのフレームサイズは、シーケンスにより設定することができます。

ちなみにYouTube向けや横長動画でおすすめのフレームサイズは「横1920px:縦1080px」となり、シーケンスも同じサイズ設定で動画編集をすることが多いかと思います。

シーケンスサイズと素材のフレームサイズの関係

シーケンスのフレームサイズ「横1920px:縦1080px」と設定し、映像素材を追加するとします。

素材のフレームサイズが同じであれば、プログラム全面ピッタリに収まります。
素材のフレームサイズが縦と横それぞれ半分の「横960px:縦540px」であれば、プログラム画面に対してのそれぞれ1/2のサイズの表示となります。

素材が「横1920px:縦1080px」
シーケンスに対して100%

素材が「横960px:縦540px」
シーケンスに対して50%

シーケンスと素材の位置の関係

基本的に、エフェクトコントロールパネルで示される画像や動画素材の「位置」は素材の中心位置を表します(アンカーポイントを変更していない状態)。

下の条件で添付画像のように、ぴったり左上に配置をすることができます

  • シーケンスのフレームサイズ、素材のサイズ:【1920×1080px】
  • エフェクトコントロールで素材の「スケール」:【50%】
  • エフェクトコントロールで素材の「位置」:【480:270】
    • 480…横幅 1920÷4
    • 270…縦幅 1080÷4

Premiere Proで2分割画面で左右・上下半分に同時表示する方法

Premiere Proで2分割画面表示をする方法はいくつかあります。

  • プロパティの「位置」だけを調整
  • エフェクトの「クロップ」を使用
  • エフェクトの「リニアワイプ」を使用

それでは一つ一つ見ていきましょう。

プロパティの「位置」だけを調整して2分割画面表示

素材中にフォーカスしたい対象がなく、単純に2分割画面表示させたい場合に簡単な方法です。

  1. タイムラインのビデオトラックに2つ素材を上下重ねて配置
    (プログラムパネルでは上の素材だけ見えている状態)
  2. プログラムパネルの「セーフマージン」クリックしてを有効にする
    • 「セーフマージン」ボタンがない場合は、「+」マーク(ボタンエディター)を開いて下の領域にドラッグ&ドロップで追加
  3. 上に配置されている素材のクリップを選択
    • エフェクトコントロールから「位置」を左右・上下に調整
    • 素材の端をセーフマージンの水平・垂直の中心ガイドに合わせる

1.タイムラインへ素材配置

2「セーフマージン」表示

「セーフマージン」ボタンがない場合の追加方法

3.セーフマージンの中心ガイドに合わせて上位クリップの「位置」を調整

上の画像は、「位置」の左側の数字(左右方向)を左へドラッグして調整した場合。
画面を上下分割にしたい場合は、「位置」の右側の数字(上下方向)を調整する。

エフェクトの「クロップ」を使用して2分割画面表示

素材を上下左右にトリミングできる「クロップ」というエフェクトを使用して、2分割画面表示させる方法です。

  1. タイムラインのビデオトラックに2つ素材を上下重ねて配置
    (プログラムパネルでは上の素材だけ見えている状態)
  2. エフェクトパネルから「クロップ」を検索>上位素材クリップにドラッグ&ドロップで適用
  3. 上位素材クリップを選択
    • エフェクトコントロールからモーションの「位置」と「クロップ」の上下左右の数字を調整
    • 例:「クロップ」右:50% →素材の右半分がトリミング
  4. 下位素材クリップを選択>エフェクトコントロールから位置を調整

1.素材を2つタイムラインへ配置 2.「クロップ」を上位クリップへ適用

3.上位クリップの「クロップ」(例:右50%)とモーション「位置」を調整して素材の表示させたい箇所を編集

4.下位クリップの「位置」を調整して素材の表示させたい箇所を編集

エフェクトの「リニアワイプ」を使用して2分割画面表示

素材を任意の方向にトリミングできる「リニアワイプ」というエフェクトを使用して、2分割画面表示させる方法です。

  1. タイムラインのビデオトラックに2つ素材を上下重ねて配置
    (プログラムパネルでは上の素材だけ見えている状態)
  2. エフェクトパネルから「リニアワイプ」を検索>上位素材クリップにドラッグ&ドロップで適用
  3. 上位素材クリップを選択>エフェクトコントロールから「位置」と「リニアワイプ」を調整
    • 「リニアワイプ」の「変換終了」50%
      • 「ワイプの角度」0% →左半分トリミング
      • 「ワイプの角度」90% →下半分トリミング
      • 「ワイプの角度」180% →上半分がトリミング
      • 「ワイプの角度」270% →右半分がトリミング
  4. 下位素材クリップを選択>エフェクトコントロールから位置を調整

1.素材を2つタイムラインへ配置 2.「リニアワイプ」を上位クリップへ適用

3.上位クリップの「リニアワイプ」(例:変換終了50%、ワイプ角度0%)とモーション「位置」を調整して素材の表示させたい箇所を編集

4.下位クリップの「位置」を調整して素材の表示させたい箇所を編集

Premiere Proで複数の素材を4分割画面で同時表示させる方法

先に紹介した「クロップ」と「リニアワイプ」での分割画面表示の方法を駆使すれば、同様に4分割画面表示も可能ですが、
ここでは、4つの素材をトリミングせずきれいに4分割画面表示させる方法を紹介します。

今回の4分割画面表示で必要な設定・条件

下記のようにサイズを全て統一します。

素材は動画でも静止画像でも問題ありません。

Premiere Proで複数の素材を4分割画面表示させる手順

シーケンス・動画のフレームサイズとプロパティの関係を参考に、「位置」と「スケール」数字を設定していきます。

  1. タイムラインのビデオトラックに4つ素材を上下重ねて配置
  2. エフェクトコントロール>「スケール」を「50」にする
    • 4つの素材全てに行う
  3. 4つの素材それぞれの素材の「位置」を調整
    • 左上:480 270
    • 右上:1440 270
    • 左下:480 810
    • 右下:1440 810

1.タイムラインに素材を配置 2.全ての素材のスケールを50にする

3.4つの素材の位置を調整(例:左上配置「位置」480 270)

Premiere Proで同一の素材を4分割画面表示させる手順

同一の素材を4分割画面表示をしたい場合は、エフェクトの「複製」を使用すると便利です。

  • シーケンスのフレームサイズ、素材のサイズ:【1920×1080px】
  • 素材をタイムラインに追加
  • エフェクトパネルから「複製」を素材にドラッグ&ドロップ適用

素材とシーケンスのフレームサイズが合っていれば、エフェクトを適用するだけで添付画像のようなきれいな同一素材の4分割画面表示ができます。

以上が、Premiere Proで複数の素材を4分割画面で同時に表示させる方法です。

シーケンス・動画のフレームサイズとプロパティの関係を参考に、数字の設定さえ合っていれはぴったり綺麗にマルチスクリーンを作成できますので是非試してみてください。

まとめ

今回は、Premiere Proで画面を2分割・4分割にして複数の映像を同時に表示させるマルチスクリーンの作り方を紹介しました。

これだけでも編集の見栄えが良くなったり、おしゃれな演出ができるのぜひ試して見てください。

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